在学中の2022年6月に愛知県西尾市にカフェをオープンした本学科OGの木下桃子さんに大学生で起業する決断に至るまでの様々なことをインタビューしました。緊張しながらも多くを語ってくれた木下さん。将来は起業を目標にしている学生だけでなく、夢に向かって努力している全ての学生にとって参考になるお話をお伺いすることが出来ました。

Q なぜ学生の間にMOMOZをオープンしようと思ったのですか？

　私は、昔からお菓子作りや料理が好きで、高校は調理のことが学べる学校に通っていました。一緒に調理科で学んでいた同級生たちの多くは、将来自分のお店を持つことや食品産業や外食産業で働くことを希望していましたが、私自身は将来像についての具体的なイメージができておらず、漠然ともう少し色々なことを学んでみたいと考えていました。

Q カフェを経営していて、やりがいや苦労はありますか？

　いろいろありますが、なにより昔から自分がやりたいと思っていたお店が実現したので楽しいですし、お客さんが来てくれるだけで嬉しくなります。また1人でやっている小さなお店ですので、自分のアイデアをすぐに実践できることや、その効果がすぐ目に見えてわかることはお店を経営していてとてもおもしろいです。例えば、お店をオープンさせた当初はInstagramなどのSNSを中心に宣伝をしていたのですが、近所の方にも来てもらいたいと考えチラシを配ったところ想像以上に効果がありました。正直、紙のチラシにこんなに効果があるとは思いもしませんでしたので、驚きましたし大きな発見でした。

　反対に苦労したことといえば、オープン後のお客さん集めでしょうか。お店が街中から離れていることもあり、当初ターゲットと想定していたカフェ好きや若い世代のお客さんの来店者数が伸び悩んでいました。ただその反面、近隣の工場で働いている方が昼食で寄られたり、近所の方がお茶をしに来られたりということが多く、そうしたお客さんのニーズとMOMOZのコンセプトにずれを感じて悩んだりしながら試行錯誤しています。

Q 後輩へのメッセージ

　MOMOZを立ち上げるにあたって、初めは資金調達や事業計画など何から手をつけてよいか全くわからず、お店を開くにしてもしっかり準備してからにすべきか散々迷いました。しかし最後には「迷っているくらいなら挑戦してみよう」、「今できることをやってみよう」とけっこう軽い気持ちで動き始めました。実際に準備を始めてからはわからないことだらけでしたが、周りの大人やゼミの友人などに助けてもらったり手伝ってもらったりしながら今もMOMOZを続けられています。みなさんも、やってみたいことや興味のあることを見つけられたら、ほんの少し勇気を出して一歩を踏み出してほしいと思います。また自分の夢ややりたいことを実現するためにも大学を活用し、そこで知り合った先生を頼りにしてほしいと思います。