2025年4月4日、大阪・関西万博の大屋根リングを舞台に開催された「世界キャッチボールプロジェクト」
実行委員として大活躍した近藤奨真さんにお話を聞きました。
プロジェクトに参加しようと思ったきっかけは何ですか?
世界キャッチボールプロジェクトに参加しようと思ったきっかけは、大学で学んできた知識や考え方を、学外の実践の場で試したいと感じたことです。
発起当初は大阪・関西万博会場での開催を想定したものではありませんでしたが、企画を進めていく中で規模が徐々に広がり、万博という国際的な舞台で実施する可能性が見えてきました。その過程に関わる中で、このプロジェクトが自分にとって大きな挑戦の機会になると感じ、より主体的に関わるようになりました。
大学の座学で得た学びを「知識」で終わらせるのではなく、実際の企画運営や対外的な調整の中で活かしたいという思いが強くなり、この挑戦に本格的に取り組むことを決めました。
大学で得た知識や理解を実践の場で試したいという思いが強かったのですね。
実際にプロジェクトでは、どのような活動をされたのでしょうか?
プロジェクト全体の予算管理を担い、協賛企業対応や資金調達を中心に取り組みました。
協賛企業については、各企業の事業内容や理念を調査し、本プロジェクトとの親和性を見極めたうえで協賛の依頼をするように心がけていました。私たち団体側の要望を一方的に伝えるのではなく、企業側にとってのメリットを明確に提示し、双方にとって意義のある関係を構築することができたと思っています。
また、協賛企業のみに依存しない体制を構築するため、クラウドファンディングによる資金調達も実施しました。ここではクラウドファンディング用ホームページの作成や支援者へのリターン内容の設計を担当し、支援者にプロジェクトの価値が伝わる構成を工夫した結果、目標金額である100万円の調達を達成しました。
いろいろな計画を進めるうえで欠かせなかったのは、理想やビジョンを重視する他部門と、金銭的観点から実現可能性を判断する私たち予算部門との間で意見をすり合わせることでした。企画の価値と現実性の両立につながったと思います。
企業回りの挨拶や営業は対面での実施を重視し、開催前の12月から3月にかけては、東京や横浜に通いながら協賛企業対応に取り組みました。
企業への協賛営業だけではなく、本学を含め大学や団体・行政・市町村への後援依頼も行いました。他にも、プロジェクトのホームページ作成ももう一人の幹部メンバーと協働で行いました。
企業や団体への対応においても部門間のやり取りにおいても、“調整力”が求められた準備期間でしたね。
キャッチボール当日は大成功だったと聞きましたが、いかがでしたか?
当日も、企業やゲストの対応に走り回りました。昼食を提供していただいた企業への対応やゲストの送迎の手配と会場内での案内など、円滑な進行を支える役割を担当していました。
会場である大屋根リングでは、420名の参加者によってキャッチボールが行われました。途切れることなくボールが受け継がれ、大屋根リングを1周することに成功しました!!
当日とても盛り上がった様子が写真からも伝わります!
イベント終了後も企業対応などは続いたのでしょうか?
イベント終了後は、協賛企業へのお礼対応を行い、クラウドファンディングのリターン準備を進めました。当日の様子を収録した映像などの成果物を確認し、内容や品質のチェックも行いました。また、後援団体や行政に提出する収支報告書を作成し、事業全体の成果を数値と事実に基づいて整理しました。
関係者への説明責任を果たし切るとともに、プロジェクトの最後を締めくくりました。
学生のみなさんがプロジェクトを運営するなかで、大変なこともたくさんあったと思います。
特に苦労したことと、どのように対応したかを教えてください。
資金調達や後援獲得を担当する中で、学生主体の新規プロジェクトであることから、活動の信頼性を十分に理解してもらうことに苦労しました。
そこで、主催者側の想いや企画内容を客観的に担保する必要があると考え、行政からの後援獲得や新聞社への情報提供を通じて、第三者評価の獲得に取り組みました。
公式ホームページも制作し、活動目的や団体体制、実施内容を整理して発信することで、透明性の向上を図りました。
このような取り組みをしたことで社会的信用が徐々に高まったため、協賛企業や関係機関との協議が円滑に進むようになり、プロジェクトの安定的な運営を実現することができました。
学外の大きなプロジェクトに運営側として参加して、初めての経験が多くあったかと思います。
全体的に振り返ってどうでしたか?成長を感じた点などはありましたか?
世界キャッチボールプロジェクトは、私にとって大学生活の中でも最も密度の濃い経験でした。企画立ち上げから資金調達、当日の運営、後処理まで一貫して関わる中で、プロジェクトを「動かす側」としての責任と難しさを強く実感しました。
なかでも特に強く感じたのは自身の変化です。社会経験がほとんどなく、メール一通書くことにも不安を感じていた自分が、初めて名刺交換をした相手が国務大臣であるという経験をしました。
学生という立場では得難い環境に身を置いたことで、自分の視野や価値観が大きく広がったと感じています。
想定外の課題やトラブルも多くありましたが、その都度目的に立ち返り、優先順位を整理しながら対応してきました。この経験を通じて、物事を俯瞰して捉える視点と、最後までやり切る力が身についたと考えています。
単なる成功体験ではなく、試行錯誤の積み重ねそのものが、自身の成長につながったプロジェクトでした。
今回のプロジェクトにとどまらず、得てきたことを活かせる機会があれば、これからもどんどん挑戦していきたいです!
プロジェクトを通してさらに成長した近藤くん、後輩のみんなへメッセージをお願いします!
このプロジェクトを通して、数え切れないほどの失敗をしました。思い通りに進まないことの方が多く、正直、心が折れそうになる場面も何度もありました。それでも一つ言えるのは、挑戦しなければ、その失敗すら経験できなかったということです。
失敗は怖いものですが、PDCAを回し続けることで、必ず次につながります。うまくいかなかった理由を考え、少し修正して、また挑戦する。その積み重ねが、自分自身を確実に前に進めてくれました。
だからこそ、完璧を目指さなくていいので、まずは一歩踏み出してほしいと思います。
私が一番伝えたいのは、「失敗しない人」になることではなく、「失敗を恐れず、失敗ができる人」になることです。その経験は、必ず将来の自分を支えてくれます。